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前向きになれない人へのコーチング

こんにちは。
LifeTraverseチーフコーチの黒岩です。
ブログを読んでいただき
ありがとうございます。

コーチングを続けていると、
モチベーションも
自己肯定感も低い
クライアントに出会います。

そうした部下との関わりに
悩んでいる上司も多いのでは
ないでしょうか?

私の場合それは主に、
本人が希望していないコーチング、
例えば会社側から
コーチングを受けるように
指名された社員の場合が
それにあたります。

こうしたクラアントには
どのように関わると
よいでしょうか?

今回は中堅リーダー層への
ビジネスコーチングの経験から
書いてみます。

モチベーションが低いクライアント

皆さんの会社でも、
すでに一定の評判や評価が
固まっていて、
なかなか仕事への
モチベーションを
持ち得ない人が
いるのではないでしょうか。

そういう人が企業案件で
コーチングを受けるように
指示されると、

「なぜ自分が?」
「評価が低いから
矯正しようとしているのか」

などと、
疑心暗鬼の状態で
私の前に現れることがあります。

これは、
コーチングというものが
そもそもよくわからない
ことと相まって、
企業案件コーチングの
難所になります。

会社側が最初にどう
説明したかにもよりますが、
コーチングとは?
コーチとは?
という説明にしっかり、
通常よりたくさん時間を
割くことから始まります。

とりあえず全部聴く

まず、コーチングは
相互の信頼感がなければ
成立しません。

コーチは味方であること、
伴走者であること、
貴方の成功や未来を信じている、
ということを
対話を重ねて伝えます。

そして、
めざすべきゴールや目標を
定めなければ成立しないのも
コーチングの重要な特性です。

私が担当した
ある40代のクライアントさんは、
そもそもなぜ自分が
コーチングを受けるか
わからない状態でした。

彼にとっては
今の会社に入るのが目標だったので、
人生の目的はある程度
達成できているとのこと。

ただし、今の仕事の成果や
達成感について
語ることができませんでした。

それならもっと過去の、
その人が本当に輝いていた頃や
仕事以外の話も聴いてみます。

中高時代に活躍した部活の経験や、
ダイエットに成功した体験。

その時に何を大切にしていたか、
なぜそれができたか、
一つ一つタンスの奥底から
取り出して並べてもらいます。

それは彼にとって
キラキラした宝物
だったりします。

コーチは、
「それは宝物ですね」
と追認するだけでいいのです。

話を聴いてもらう経験は、
誰にとっても重要です。

まして、普段自己肯定感や
自己重要感を感じずに
過ごしている方には、
特に貴重な時間になります。

コーチングを自ら意味付ける

その40代クライアントさんが、
コーチングの価値を
感じてくれるようになったのは、
3ヶ月ほど経ってからでしょうか。

この間、一向に
前向きになれない
クライアントさんに
私も挫けそうになり、
コーチングをお断りしようかと
思った時もありました。

コーチングは誰にでも
効くものではなく、
相手の基盤が整っていなければ
効果がありません。

心の治療が必要な人や
経験が浅い人には、
カウンセリングや
ティーチングの方が有効です。

しかしこのクライアントは
カウンセリングが必要なほど
病んでいる訳でもなく、
ティーチングが必要なほど
若くもありません。

私は、相手の底にある
自負心とか自尊心に
焦点を当てて、
聴き続けました。

すると、
次第にクライアントの
発話時間が長くなり、
向こうから
様々なテーマや悩み、
そしてそれまで気づかなかった
仕事の成果を
打ち明けてくれるように
なりました。

そしてある日、
「コーチングを受ける
意味がわかった」
と言ってくれたのです。

「コーチングを、
自分のモチベーションを
上げるために使って行く」
とまで言ってくれました。

そこからは、
見違えるように
自らに課題を設定しては
トライアンドエラーを繰り返し、
成功体験をつくることで
自信を身に付けていきました。

1年ほど経ち、今では、
「来年までにマネジメントになる」
と宣言し、
実績を積み、
管理職候補として周りからも
評価される存在になりました。

よく、
モチベーションの低い部下に
どう関わればいいか?
と聞かれることがあります。

一回の面談や説教で
相手のモチベーションが
上がることなど
ほとんどありません。

じっくり向き合って、
底にある隠れた経験や価値観を
出してもらう。
そしてそれをポジティブに認める。

相手はそうされることで、
自己基盤が整っていきます。
それがモチベーションの
起点になるのです。

対話の力を信じて、
相手を信じて、
そして自分自身を信じて
関わり続けてみてくください。

単なる精神論に
聞こえるかもしれません。

しかし、
これが人が変化していくための
一番の近道です。

and, the trail continues.

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photo by TAKAO JINBO