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「受容」と「共感」と「承認」の違いは?

こんにちは。
Life Traverseチーフコーチの黒岩です。
ブログを読んでいただき
ありがとうございます。

私は企業のマネージャー向けに
コーチング研修もしています。

コーチングの基本スキルに
「承認」がありますが、
これと似た意味で
「受容」と「共感」があります。

研修でもよく質問を受けるので、
3つの違いについて書いてみます。

ポイントは、
相手の話に共感できなくても、
承認できなくても、
受容はできるってことです。

どういうことかみてみましょう。

受容とは尊重

受容とは、相手の話に
こちらの評価や判断を加えることなく、
そのまま受け止めることです。

正しい・間違っている、
好き・嫌いなどの主観を排して、
その考えや気持ちを尊重すること。

例えば、
「子どもは厳しく躾なければだめだ!」
と主張する人がいたとして、
その内容の是非はともかく、
その人がそう考えていること
自体について「そうなんですねー」
と受け止める。

決して「そうですよねー」
ではありません。

後者の反応には、
「評価」が介在しています。

共感とは同一化

共感は、相手の感情を
同じ立場で理解することです。

要は同じ気持ちになるってことです。

カウンセリングでは
受容と同じような意味で
使うこともあります。

例えばとても厳しい経験や
辛い思いなどをした人に対し、
相手の立場になって
気持ちを追体験すること。

「辛かったですね」
「大変だったね」

共感は、判断や評価を突き抜けて、
相手の側に立っている状態です。

一方で共感できない場合も
あると思いますが、
それは相手の話に評価と判断を
下した結果なのです。

承認とは肯定

そして、承認とは
相手を肯定的にとらえること。

相手の存在や行動について
ポジティブに認めたうえで、
それを伝えることです。

当然ですが、そこにはこちら側の
判断や評価が入っています。

わかんないけど、わかろうとする

上記の比較を、
以下二軸とまとめてみますね。

①相手との位置関係

受容と承認をするときは、
相手と向かい合っている状態だが、
共感は相手の横にくっつく感じ。

また、受容がフラットなのに対し、
承認は少し上から相手を見ている
イメージでしょうか。

②評価と判断の有無

共感できなくても、
承認できなくても、
理論上受容することは可能です。

共感と承認は相手への
評価や判断を経由していますが、
受容にはそれがありません。

「お前の言っていることは
正直わかんないけど、
お前がそう思っているってことは、
わかったよ」
という風に。

いかがでしたでしょうか?

個人的は、受容が一番難しいですね。

ただ受け止める。
簡単にいうと
そういうことなのですが、
実際にやるのは難しい。

人はどうしても、
自分と違う価値観を
否定したくなるし、
評価や判断を脇置いて
話を聞く習慣がないからです。

この悟りの境地に達するのは
かなりの修業が必要です。

全く理解できず、
否定したくなる話を聞いたときに、
いったん受け止めるという度量、
あなたにはありますか? 

and, the trail continues.

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photo by TAKAO JINBO