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小さなリーダーシップ論

こんにちは。
LifeTraverseチーフコーチの黒岩です。
ブログを読んでいただき
ありがとうございます。

みなさんは、
リーダーシップときくと、
どんなイメージがわきますか?

強烈な統率力、
先頭を走る勇気?

いやいや、今の時代は
サーバントリーダーシップだ!
フォロワーシップだ!

ちまたには、たくさんの
リーダーシップ論が溢れていますが、
今日は前職の電通人事時代の
マネジメント研修プログラム
「小さなリーダーシップ」
という概念を
紹介したいと思います。

誰でも使えて、成果を出しやすい。
また再現性が高いことが特徴です。

カリスマじゃなくていい

スタンフォード大学の
リーダーシップ論では、
リーダーシップは
誰でも発揮できるものとして、
「We are the Leaders」
という原則を提唱しています。

織田信長や
スティーブ・ジョブズのような
一部の人間だけが持つ
天才性・カリスマ性は
必ずしも必要ない
ということなんですね。

「小さなリーダーシップ」
はこれにつながる考え方です。

ささやかで、謙虚。
だけど、
常に考えていて、動いてる。

チームや組織のために
一歩前に出たり
後ろから押したり、
また新しい視点を
投げかけたりできることです。

また小さなリーダーシップは、
直接影響力の及ぼせる範囲も
限定します。

組織でマネージャーが
適切に管理できるメンバーの数は
6名と言われています。

10名を超えると、
きめ細かくマネジメントするのは
難しい。

では
1万人を超える大企業の社長や、
部下が数百人いる
シニアマネジメントは
どうするのか?

それは、
自分が目をかけられる直下の人数、
つまり社長なら役員、
シニアマネジメントなら
ミドルマネジメントだけ管理し、
下の階層はその人たちに任せる。

テコの原理で下層も間接的に
マネジメントしていく、
という考え方です。

なぜリーダーシップは必要か?

電通のリーダーシップ研修では
この問いからはじまります。

そもそもの深い問いですよね。
なぜリーダーシップが必要なのか?
そしてなぜ自分が
リーダーシップを発揮するのか?

様々な回答があり得ますが、
ここでは以下の項目を
挙げておきます。

理想の未来像を描く

まずたどり着くべき地点に
旗をたててチーム全員が
そこを目指すようにする。

それはわかりやすく
ワクワクするような
魅力的な旗であるとベターです。

そして、
現状とその未来像との差分を
あきらかにして、
適切にたどり着くための
道順を決める。

ちなみに
よく間違われるのですが、
この未来像は
数値目標ではありません。

「前年比110%」とかでは、
ワクワクしないですよね。

数値目標は、
理想の状態へたどり着くための
一つの指標です。

どんな価値を提供しているか?
チームの存在理由などを
「状態」で描いてください。

たとえば、
「お客様からのよろず相談所」
「全社オペレーションの潤滑油」
みたいな。

日本の会社のマネージャーさんは、
この「状態で描く」ことが
苦手な人が多いようです。

モチベーションをあげる

目指すべき地点が
明確になったとしても、
人によっては失敗したり
道を間違えたり、
疲れてしまったりしますよね。

その時に、
適切な関わりや
投げかけができるか。

「いいからやれ!」
的なものではなく、
観察と対話を通した
コーチング的なかかわり方が
必要になってきます。

どこにボトルネックがあるのか?
どこにスイッチがあるのか?
探りながらそこを
押していかなければなりません。

時には何時間も
話をきいてあげなければ
ならない時もあります。

部下のことを考える時間と、
部下とかかわる時間の
二つが必要になります。

マネージャーの時間も
無限ではないので、
ここから適切な管理人数
というものが出てくるわけです。

プロセスロスを最小限

「スタイナーの公式」
はご存じでしょうか?

例えば、
300kgの力のある人一人と、
100kgの力のある人3人が
束になって綱引きしたとき
どちらが勝つか?

理論上は
引き分けになりそうですが、
実際は300kgの一人が勝つ、
というものです。

なぜかというと、
3人で力を合わせた場合、
力の方向性やタイミングに
ずれが生じるため、
ロスが出るからなんです。

これをプロセスロスといいます。
このプロセスロスを
リーダーシップで最小限にしたい。

もっと極端な例でいうと、
祭りの神輿担ぎです。

私も浅草の三社祭で
毎年担いでいましたが、
神輿を実際に担いでいるひとは
全体の半分もいません。

その他はただ肩にかけているか、
下手すると
ぶら下がっている人もいる。

これを組織に当てはめると
どうでしょう?
イメージわきますよね。

全員が力を発揮できるように
関わっていくのも、
リーダーの大事な仕事です。

求められるリーダーシップとは?

冒頭に書いたように、
指示命令型リーダーシップ、
サーバントリーダーシップ
のほかにも、
オーセンティック型、
コーチング型、
トランスフォーメーション型など、
様々な種類のリーダーシップが
存在します。

ではどのタイプの
リーダーシップを使えば
いいのでしょうか?

答えは、
目指すべき未来像に向かう時の、
チームの状況や戦略に依存します。

必ずしも
「自分らしいリーダーシップ、
強みを生かしたリーダーシップ」
ではなく、
理想に最短でたどり着きやすい
リーダーシップを選択してください。

例えば自由度が高い方が
メンバーが成果を出しやすい
のであれば、
サーバントリーダーシップや
コーチング型ですし、
やることが明確で、
正確な業務が求められる場合は
指示命令型に近い方が
いいのでしょう。

ただし、
指示命令型では
成果が出しにくくなっているのは
いうまでもありません。

環境の変化が激しく、
リーダーの答えが常に正しいか
わからないためです。

そこで、
ささやかで謙虚な
「小さなリーダーシップ」
の出番です。

ほっといても動くメンバーたち。
それが皆、
同じ旗の方に向かっている。

そういうチームを作るために、
あなたはどんなリーダーシップを
発揮しますか?

and, the trail continues.

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photo by TAKAO JINBO