選ばれる人間が放つプレゼンス~『「存在感」はつくれる』読書メモ
2024/11/22
リーダーシップ
こんにちは。LifeTraverseチーフコーチの黒岩です。ブログを読んでいただきありがとうございます。
私たちは日々、多くの人と接する中で、その人の「プレゼンス」に無意識のうちに影響を受けています。プレゼンスとは、単なる外見や第一印象ではなく、「人間の在り方」そのものを指します。特に、他者への敬意や思いやりが外見や仕草、言葉遣いににじみ出ることで形作られるものです。今回は、大塚ちづる氏の著書『「存在感」はつくれる』を通じて、プレゼンスの重要性とその磨き方について考えてみます。
1. 日本人は、プレゼンスで損している?
欧米では、プレゼンスが人生の方向性やキャリアに与える影響が深く認識されています。プレゼンス専門のコーチもいます。特に企業のトップであるCEOたちは、スキルや経験だけでなく、リーダーにふさわしい「存在感」を身につける努力を怠りません。プレゼンスは、職業的成功だけでなく、他者からの信頼や影響力にも直結するのです。
一方で、日本人はプレゼンスの重要性にあまり意識的ではありません。「控えめであること」や「謙虚さ」を美徳とする文化の影響で、自分自身を魅力的に見せる術が軽視されがちです。そのため、スキルや実績があるにもかかわらず、「この人と一緒に仕事をしたい」と思わせる存在感に欠けてしまうケースも多いように感じます。
2. 選ばれる人になるために、プレゼンスを磨く
人はわずか数秒で、相手を信頼できるかどうかを判断するといわれます。この短い時間でカギを握るのが、相手に伝わるプレゼンスです。見た目や声のトーン、立ち居振る舞い、さらには表情や会話の内容まですべてがプレゼンスに含まれます。
プレゼンスのある人は、相手に安心感を与え、自然と「この人を信頼できそうだ」と思わせる力を持っています。どれほど内容が素晴らしい話でも、姿勢が悪かったり、言葉遣いに違和感があったりすると、その価値が大きく損なわれることもあります。
特に、リーダーやコーチを目指す人は、プレゼンスを意識するかどうかで成果が大きく変わってくるでしょう。
3. プレゼンスを磨くためのステップ
プレゼンスは、生まれ持った才能ではなく、誰でも後天的に磨けるものです。大塚氏が提案する第一歩は、自分が「どう見られたいか」と「今どう見られているか」のギャップを知ること。これを理解するだけで、改善すべきポイントが具体的に見えてきます。
たとえば、周囲から「暗い印象を与えている」と指摘された場合、以下のような工夫が考えられます。
笑顔を意識して増やす
身だしなみや服装に明るい要素を取り入れる
自信を感じさせる姿勢やアイコンタクトを心がける
また、声のトーンや話し方にも注意を向けることで、周囲の印象は大きく変わります。
4. 相手を意識したコミュニケーションの重要性
プレゼンスを高めるうえで欠かせないのが、相手起点でのコミュニケーションです。ただ一方的に話を伝えるのではなく、相手に「理解してもらう」ことを目的とした会話を心がけることがポイントです。
大塚氏が繰り返し述べているように、丁寧に相手の話を聞き、共感を示すことが信頼関係の構築につながります。相手がどのような価値観やニーズを持っているのかを理解することができれば、会話の質も高まり、結果として自分のプレゼンスも向上します。
5. まとめ
プレゼンスとは、日々の振る舞いや態度に表れる「人間の在り方」であり、単なる外見の良し悪しにとどまりません。それは、自分自身をどう見せたいかという内省と、他者を思いやる心の双方から生まれるものです。さらに、意識して磨くことで誰もが強化できる力です。
大塚ちづる氏の『「存在感」はつくれる』を読んで感じたのは、プレゼンスは特別な人だけのものではなく、日常の中で少しずつ積み重ねていくことで、私たち自身も「選ばれる人」になれるということ。まずは、自分の姿勢や態度を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか?
あなたの存在感が、周囲にどのような影響を与えているか。その問いかけが、自分自身のプレゼンスを磨く第一歩です。
and, the trail continues.