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クリティカルシンキングとは何か

こんにちは。
LifeTraverseチーフコーチの黒岩です。
ブログを読んでいただき
ありがとうございます。

今回は、
ビジネスや日常生活で
非常に重要なスキルである
「クリティカルシンキング」
について書いてみます。

クリスタルキング、
ではありませんので
ご注意ください(笑)。

私が修了した
経営大学院グロービスでも、
一番最初に受ける講義が
「クリティカルシンキング」
でした。

つまり、
ビジネススキルの
基礎中の基礎ということです。

では、
どのようなスキルで、
どのように役に立つのでしょうか。

1,クリティカルシンキングの定義

    クリティカルシンキングとは、
    「健全な批判的精神」に基づいた
    客観的な思考法のことです。

    具体的には、
    情報を鵜呑みにせず、
    疑問を持ち、
    論理的に評価する
    能力を指します。

    これは、
    自分自身の直観や
    思考のクセを
    疑ってみるスキルでもあります。

    なにか問題あったときに、
    すぐに思いつく解決法を、
    相対化してみること。

    データや事実に基づいて
    フラットに考え、
    様々な選択肢を並べたうえで、
    最善の方法を絞り込む技術です。

    2,クリティカルシンキングのメリット

      クリティカルシンキングには
      多くの利点がありますが、
      ここでは3つのポイントを
      あげてみます。

      ① より正しい判断ができる
      クリティカルシンキングを
      用いることで、
      複数の視点から問題を分析し、
      最も合理的な解決策を
      見つけることができます。

      これにより、
      意思決定の質が向上します。

      ② 見落としやミスを防げる
      クリティカルシンキングは、
      起こりうる事象や
      あらゆる可能性を
      網羅するところからはじまります。

      これにより、
      プロジェクトや業務でのミスを
      未然に防ぐことが可能です。

      ③ 説得性/信頼感を与える
      その他の可能性を
      吟味したうえでの
      意思決定であり、
      論理にもとづいた
      思考プロセスの結果なので、
      他者に対する説得力や
      信頼感が増します。

      これは特に、
      プレゼンテーションや
      交渉の場で役に立ちます。

      3,クリティカルシンキングの特徴

      クリティカルシンキングには、
      二つの重要な特徴があります。

      ① 網羅性:MECE
      (Mutually Exclusive,
      Collectively Exhaustive)
      =ミッシーともいいます。

      MECEは、
      「重複せず、全てを網羅する」
      という意味で、
      問題を漏れなく、
      重複なく分析するための考え方です。

      ② 構造化:
      分解、グルーピング、階層化
      クリティカルシンキングでは、
      ものごとを小さな部分に分解し、
      それらをグルーピングしたり
      階層化することで、
      複雑な問題をわかりやすく整理し、
      理解しやすくします。

      例えば、
      パンの種類を
      できるだけたくさん
      上げてみましょう。
      考えうるだけ、
      網羅してみるのです。

      そのうえで、
      そのパンの特性ごとに、
      グループを作ってみましょう。

      甘い/しょっぱい/無味(味)
      丸い/四角い/細ながい(形状)
      朝食用/ランチ用/おやつ用/(用途)
      焼き/揚げ/蒸し(作り方)

      いろんな軸で、
      グループが作れるはずです。

      そして、「甘い」グループの中に
      さらにクリーム系やチョコ系など
      階層がつくれるはずです。

      こうして軸によって
      整理したり階層でならべることを
      構造化というのです。

      ちなみに、
      一度構造化してみると、
      もっと他の味があるのでは?
      もっと異なる形状もある!
      と網羅性も増していきます。

      網羅性と構造化は、
      お互いを補完し合う
      関係があります。

      3,ロジカルシンキングとの違い

        クリティカルシンキングと
        似た概念として、
        ロジカルシンキングがあります。

        これは、
        論理的に考えることを指しますが、
        クリティカルシンキングと
        どう違うのでしょうか。

        大きな違いとして、
        「イシュー」の存在があります。

        イシューの設定  
        ロジカルシンキングでは、
        設定された課題に対して
        解決策を考えますが、
        クリティカルシンキングでは、
        その課題自体が正しいかどうかを
        まず問い直します。

        そのための根本的な問いを
        「イシュー」といいます。

        イシューは、
        今解くべき本質的問いのことです。

        クリティカルシンキングでは、
        良質なイシューを設定することで、
        その後の良質な思考、
        良質な意思決定につなげていきます。

        よいイシューとは?
        良いイシューは、
        以下の特徴を持ちます。

        ・具体的で、エッジの効いたもの
        ・持続性があり、いつでも立ち戻れるもの
        ・答えが出せるもの

        例えば、
        目標設定を例に説明しています。

        私は数年前に
        会社をやめて独立するときに
        漠然と「プロコーチ」になると
        決めました。

        この時に、
        具体的にどのように
        成長するか明確にするために、
        この目標をイシューとして
        再設定してみました。

        「2年以内に、
        エグゼクティブコーチに
        なるためには、
        何を身につけるか?」

        経営層向けのコーチですから、
        コーチングスキルを
        磨くだけでなく、
        経営知識や理論を身につけるために
        ビジネススクールでMBAをとりました。

        また経営者が多いコミュニティで
        ネットワークを広げたり、
        経営者に信頼されるための
        プレゼンスを磨いたり、
        指名されるための
        情報発信をはじめました。

        いかがでしょうか。

        目標をイシューに置き換えることで、
        その後の行動の解像度が
        一気に高くなりますよね。

        5,クリシン的問題解決のステップ

          最後に、
          クリティカルシンキングを用いた
          問題解決の
          具体的なステップを紹介します。

          ① イシューについて考える
          解決すべき問題(イシュー)を
          明確にし、それが本当に
          重要であるかどうかを
          検討します。

          ② 結果(現状)を押さえる
          問題を分解し、
          どこで何が発生しているのかを
          正確に把握します。
          例えば、
          売上が低迷している場合、
          どの地域や製品が
          特に問題なのかを明確にします。

          ③ 原因を押さえる
          なぜその問題が生じたのか、
          根本的な原因を突き詰めます。
          例えば、
          マーケティング戦略の
          失敗や競合の影響など、
          まさにMECEに広げて考え、
          特定していきます。

          ④ 解決策を考える
          複数の解決策を考え、
          それぞれの解決策を
          緊急性、実現性、収益性、リスク
          などの
          判断基準に照らし合わせて評価し、
          最適な解決策を決定します。

          私は前職で人事部門にいた時に、
          社員の変化をどう促すか、
          そのための施策を
          考えたことがあります。

          イシューは
          「ビジネスモデルが
          大きく変化するときに、
          社員の成長モチベーションを
          あげるために何をすべきか?」
          です。

          現状を網羅的に把握し、
          その原因を深く追求したときに、
          社内で「変化したくない層」が
          特定できました。

          では、
          この層の意識を変えるためには、
          どんな制度、どんな施策が必要か。
          誰にどんな施策を提供することが
          もっとも効率的で、
          コスパが高いか?

          このクリティカルシンキングの
          ステップで考えてみました。

          影響度の軸で考えた結果、
          全部で30人しかいなくて
          権限も波及度も高い
          執行役員にアプローチすることが
          もっとも効率的だと結論つけました。

          6,まとめ

          クリティカルシンキングは、
          より深い理解と正確な判断を
          可能にする強力なスキルです。

          このスキルを身につけることで、
          ビジネスや日常生活において、
          より効果的に問題を解決し、
          他者を説得する力を
          得ることができます。

          使いこなすには
          それなりのトレーニングが必要です。
          ぜひ今日から
          実践してみてください。

          and, the trail continues.

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